どんな資格?
潜水器、空気圧縮機、ポンプやボンベからの給気を受けて行う潜水の業務を行うのに必要になります。
イメージとしては、サルベージ屋さんや海猿ですね。
なるためには、労働安全衛生法第75条及び高気圧作業安全衛生規則第52~55条を根拠として実施される国家資格に合格しなければなれません。
が、実施はなく、学科試験だけでOKです。
なので、かなづちでも合格することができます。
スキューバダイビングとは違いますね。
きっかけ
昨年の12月に、今年の6月に1つ資格と取るつもりで勉強をし始めましたが、ちょっと方向転換することになりました。
今年の試験のメインは、秋の試験にしたのですが、それまでにあと1つ位挑戦してみたいと思い、2~3月位に何かないかなぁ…。
と思って、探したら出てきたのがこれです。
合格率も高いみたいなので、ちょっと頑張れば何とかなると思ってチャレンジすることにしました。
試験について
試験機関: 安全衛生技術センター
試験日:関東ですと年に6回(2,3,4,7,9,12月)実施。(平日試験だったので、有休休暇取得して受験しました。)
受験資格:なし(ただし、18歳未満には免許が与えられない)
試験時間:4時間(1時間までの遅刻が認められます。…故に試験開始後1時間は試験が終了しても出られません。ただし、体調が悪い場合などは試験官同伴で外出が可能になるときもあります。)
合格基準:科目ごとの得点が40%以上で、かつ、4つの科目すべての合計点60%以上
合格率:70%程度
受験料:6800円
その他費用:テキスト…3,000円程度、問題集…3,000円程度
申し込みの仕方:受験申請書類での申請(申込書自体は無料ですが、送料として1部で300円弱、2部になると500円弱かかります。)
サイト:https://www.exam.or.jp/
試験科目(範囲)
潜水業務 10問(30点)
潜水業務に関する基礎知識
潜水業務の危険性及び事故発生時の措置
送気、潜降及び浮上 10問(25点)
潜水業務に必要な送気の方法
潜降及び浮上の方法
潜水器に関する知識
潜水器の扱い方
潜水器の点検及び修理の仕方
高気圧障害… 10問(25点)
高気圧障害の病理
高気圧障害の種類とその症状
高気圧障害の予防方法
救急処置
再圧室に関する基礎知識
関係法令…10問(30点)
労働安全衛生法
労働安全衛生法施行令及び労働安全衛生規則中の関係条項
高気圧作業安全衛生規則
会場が関東の場合
関東では千葉県が受験会場です。
千葉で受験する場合、受験がある日は受験会場まで直通のバスが試験時刻に合わせて出てます。
所要時間は約20分(約8km)で、運賃は370円です。
学科試験日のみ、直通バスの他に乗合タクシーが五井駅東口から運行されますので、同じ受験生で、数人集まってタクシーで行く人達もいます。
バス停までは、駅の改札口を出て直ぐにこの看板があるので、迷うことはないかと思います。
この看板の左の階段を下りたところが、直通のバス停した。
10:50~ 20分毎くらいに出ているようです。
今回の最終バスは、11:55のようでした。
(試験が12:30~(12:15までに、試験会場に入室しないといけませんでしたからね。)
ちなみに、私は11:40~のバスに乗りました。
1つ前のバスに乗れる時間帯には並んでいたのですが、混みすぎてて乗り切れず、この時間のものになってしまいました。
前泊する場合
駅の周りにはビジネスホテルがあります。
私は以前、高圧室内作業主任者の試験を受けるときに、「ビジネスホテル 五井ヒルズ」に前泊しました。
サイト:https://breezbay-group.com/goi-hills/
勉強方法
テキストをさらーっと1回読んで、過去問を7,8回くらい解き、正答率の悪い問題をワードでまとめて、試験の直前のチェックシートにしたくらいです。
5回も解けば合格ラインに行けると思います。
2か月間、一日1h程度の勉強をしました。
問題は全然難しくなく、パターン化されている感じです。
ので、何回かやり込めば、答えを覚えてしまいます。
おススメテキストは、これです。
見やすいですし、問題も過去問に準じているので、この1冊だけでも受かることが出来そうな気がします。
Amazonでサンプルが見れますが、このサンプルをみるだけでも、ある程度の点数が取れると思います。
でも、自分が使用したのは、こっちです。
というのは、中古で購入できたからです。
テキストは、辞書的な扱いなので、調べたいことが載って入れは、いいのです。
問題集はこの過去問です。
問題集は、この1冊で十分です。
ワードでまとめた一部をご紹介。
試験は、数値を変えて正誤判定させるので、数字をよく覚えるようにしました。
あと、まとめるときは、文章じゃなくて、表にすると理解しやすかったりします。
【潜水業務】
ヘリウム
1.溶解度は、窒素よりも小さい。
2.ヘリウム混合ガスを短時間の潜水に用いると、かえって減圧に不利になることがある
3.熱伝導性が高いため、潜水者の体温を奪いやすい欠点がある。
4.体内から排出する速度が窒素よりも大きい。
5.体内に溶け込む速度が、窒素より早い
6.呼吸抵抗は小さい。
酸素…濃度が高いと酸素中毒を起こす。高濃度は有害
窒素
1.大気圧下では価格的に安定した不活性の期待であるが、水深40mを超える高圧下では、麻酔性を有する。
2.酸素とは反応しない。
酸素
1.濃度が高いと酸素中毒を起こす。
2.高濃度は有害
3.支援性気体
1気圧=1atm=1bar=0.1Mpa
ヘンリーの法則
温度が一定のとき、一定量の液体に溶解する気体の質量は、気体の分圧(圧力)に比例する。
【送気、潜降及び浮上】
圧力調整器は、高圧空気を1MPa(ゲージ圧力)前後に減圧するファーストステージ(第1段減圧部)と、更に潜水深度の圧力まで減圧するセカンドステージ(第2段減圧部)から構成される。
ボンベは、一般に、内容積が10~14Lで、充填圧力は19.6Mpa(ゲージ圧)である。
安全率を考慮し、1.1倍安全な減圧を行う場合の換算M値は、換算M値=M値/1.1 により求める。
【高気圧障害】
圧外傷…潜水時:スクィーズ、浮上時:ブロック
高気圧障害について、圧外傷又は圧外傷によって引き起こされる障害は、スクィーズ、空気塞栓症。
チョークス:血液中に発生した気泡が肺毛細血管を塞栓する重篤な肺減圧症。
ベンズ:筋肉痛
前頭洞、上顎洞等の副鼻腔は、管によって鼻腔と通じており、耳抜きでは、中耳と口腔を通じている耳管を開いて圧調整を行う。
酸素中毒は、一般に、50kPaを超える酸素分圧にばく露されると起こる。
肺酸素中毒のリスクを評価する指標としてUPTD(肺酸素毒性量単位)があるが、1UPTDは、100kPa(約1気圧)の酸素分圧に1分間ばく露されたときの毒性量。
酸素毒性を評価する指標としてUPDT(肺酸素毒性量単位)があり、1日又は1週間のばく露量が一定以下となるように管理しなければならない。
エックス線…骨壊死の☑
肺酸素中毒は、50kPa程度の酸素分圧の呼吸ガスを長時間呼吸したときに生じ、
脳酸素中毒は、140~160kPa程度の酸素分圧の呼吸ガスを短時間呼吸した時に生じる。
神経系について
【関係法令】
点検期間
点検対象 | 潜水前点検 | 定期点検 |
潜水器 | 〇 | |
送気管(ホース) | 〇 | |
信号索 or 潜降索 | 〇 | |
圧力調整器 (レギュレーター) | 〇 (空気圧縮機を使用しない場合) | |
空気圧縮機 or 手押しポンプ | 〇(1週間毎) | |
空気清浄装置 | 〇(1ヵ月毎) | |
水深計 | 〇(1ヵ月毎) | |
水中時計 | 〇(3ヵ月毎) | |
流量計 | 〇(6ヵ月毎) | |
圧力計 | 〇(1ヵ月毎) | |
ボンベ | 〇(6ヵ月毎) |
保存期間
項目 | 期間 |
潜水前に行う潜水器及び圧力調整器の点検の概要の記録 | 3年間 |
特別教育の受講者、科目等の記録 | 3年間 |
再圧室設置時に行う送気設備等の作動の状況の点検の結果の記録 | 3年間 |
潜水業務を行った潜水作業者の氏名及び浮上の日時を記載した書類 | 5年間 |
再圧室使用時の加圧及び減圧の状況を記録した書類 | 5年間 |
高気圧業務健康診断個人票 | 5年間 |
作業計画を記録した書類 | 5年間 |
高気圧業務健康診断個人票 | 5年間 |
潜水作業において一定の範囲内に納めなければならないされているガス分圧
試験当日
家を出る10分位前の出来事です。
鞄のファスナーが壊れました…。
ギャー‼
となりましたが、試験に向かっている最中でなかったのは、不幸中の幸いです。
予定より、早めに家を出ようとしてよかったと思いました。
余裕をもった行動は大事ですね。
駅に着き、特急で向かっていると、途中で停止してしまったぞゾ⁉
雨だからか?先行している電車の遅れの影響鵜を受けたとのことでした。
…のおかげで、その後の予定していた快速に乗ることができなくなり、鈍行で行く羽目に…。
余裕をもって1つ遅れても大丈夫な時間配分だったので、それほど慌ててはなかったですけどね。
試験会場についてから、昼食をとる予定が取れなくなってしまうことが分かったので、10時という早い時間でしたが、特急内で昼食を取りました。
時間も時間だし、急いで食べたので無理やり押し込んだ感じです。
さらに遅れの影響は響きます。
先ほどちょっと書きましたが、試験会場の最寄り駅に着いても、予定していたバスに乗ることが出来ませんでした。
今日は朝から波乱ですねw
ここの試験会場で試験を受けるのは、エックス線作業主任者、ガンマ線透過写真撮影作業主任者、高圧室内作業主任者に続いて4回目なので、気持ち的に余裕でしたが、始めてだったらもっと焦っていたことでしょう。
慣れって大事ですね。
試験会場
まずは、帰りのバスの時間の確認から。
帰りの時間の目安を決めます。
「試験後に必要な申請書を1人1部持っていってください。」
の表示のあるところから、免許申請書のセットを1部貰います。
そして、ロビーに表示されているホワイトボードで、試験会場の確認をします。
さてさて、試験会場へ。
遅く着いたので、受験生の殆どが座ってました。
(相変わらず、小中高の時の学校の机みたい感じの机でした。)
…飲まれる。
第一の感想です。
なので、一旦入るのをやめて、トイレへ。
心を落ち着かせます。
いつもは、早めに来て最初に入るくらいの事をしていたので、ちょっと試験前にやられた感じです。
居室に入り、筆記用具などを用意してたら、試験管が入ってきて、「荷物をしまうように。」との事。
おっーとぉー、試験会場に来てから復習できてないゾ~。
時間に余裕がないってこうなるんだ。
(次回は、もう1つ早い電車に乗るか…。)
試験の感想
手応えはいちおアリ。
自信があるものだけで、65%の正答率は取れそうです。
「送気、潜降及び浮上」の計算問題が、今までとは違うパターンだったので、全然わかりませんでした。
ので、捨て問にしました。
1つくらいわからなくても、他ができていれば、いいのです。
「法令」の分野の難しくて、4/10問しか自信がなかったです。
が、1分野で最低4問解ければ、いいので良しとしますかな。
基本的には、過去問を解いていれば、問題なく解けるレベルでした。
試験も、1h程度で終わりました。
1h経過後に退出できるのですが、退出希望者が多いので、一列づつの対応になります。
手を挙げて、試験監督官が来るのを待ち、問題と答案用紙を回収して貰ったら、やっと帰れます。
私は、見直しをもう一度してから退出することにしたので、70~75分で終了したかな。
最大で4hいることができますが、そこまで残る人いるのかな?
試験結果
一週間後に合格発表があります。
技術センターに合格者番号が貼り出され、HPに合格者番号が記載されるようです。
ので、HPで確認しました。
合格してました。
合格発表から2日後に合格通知書が届きました。
免許申請
試験会場で貰っておいた免許申請の書類に記載して申請です。
中身は、申請書と、
書き方の手引きと、
返信用の封筒が入っています。
申請には、1500円分の収入印紙が必要になります。
返信用封筒には、404円分の切手を貼る必要があります。
送るときも簡易書留で送らないといけませんし、申請にもお金がかかりますね。
ちなみに、申請書には顔写真(24×30㎜)も貼り付ける必要がありますので、これもお金がかかると言えばかかかる?
(受験時に写真を撮っていると思うで、あまりを使用できますけどね。)