どんな資格?
簡単に言うと、漏電火災警報器の点検や整備ができる資格です。
消防設備士は、甲種と乙種がありますが、6類と7類は乙種のみとなります。
甲種になると工事もできるようになるのですが、漏電火災警報器は工事はなく、整備だけなので乙種のみとなります。
電気工事士や電気主任技術者の資格を持っていると、科目免除があるので先に電気系のの資格を取得してから受験する人が多いようです。
きっかけ
4月に乙6類を受験→合格したので、そのままの勢いで連番の7類も取得することにしました。
というのは、7類は、甲種がないので、簡単に取れると思ったからです。
(実際難しくはなかったです。)
試験について
試験機関:一般財団法人消防試験研究センター
試験日:随時…詳細は、https://shinsei.shoubo-shiken.or.jp/shoubou_ia/iajs9001.do?menjo_kbn=2 を参照してください。
受験料:乙種…3,800円、甲種…5,700円
合格率:35~40%程度
勉強期間:2カ月程度
合格基準:筆記試験において、各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上、かつ、実技試験において60%以上の成績を修めた者。(一部免除がある場合は、免除を受けた以外の問題で上記の成績を修めた方。)
免除科目:https://www.shoubo-shiken.or.jp/shoubou/annai/subject.html
問題形式:学科…四肢択一式、実技…写真・イラスト・図面等による記述式
試験時間:甲種特類…2時間45分、甲種(特類以外)…3時間15分、乙種…1時間45分
受験資格:全国各地
申込方法:申し込み書を郵送 or HPから申し込み
サイト:https://www.shoubo-shiken.or.jp/shoubou/
持っている資格によっては、科目免除!
問題集を買ってから知ったのですが、電気工事士や電気主任技術者の資格を持っていると、科目免除があります!
詳細は、消防試験研究センターのサイトに記載されていますが、ざっくり説明します。
①電気工事士
筆記試験:電気に関係する「基礎的知識」、「構造・機能及び工事・整備」の電気部分が免除なります。
実技試験:全問が免除⁉
※ここでちょっと注意ですが、電気工事士の試験に合格しても免状を所持していない者及び認定電気工事従事者は、免除は受けられません!
②電気主任技術者
筆記試験:電気関係する「基礎的知識」、「構造・機能及び工事・整備」の電気部分が免除なります。
実技試験:なにも免除ならずです。
③技術士(電気・電子部門)
筆記試験:「基礎的知識」と「構造・機能及び工事・整備」が免除
実技試験:なにも免除ならずです。
④消防設備士の甲種第4類 or 乙種第4類
筆記試験:関係法令(共通)、電気に関する「基礎的知識が免除なります。
⑤消防設備士の甲種第1・2・3・5類 or 乙種第1・2・3・5・6類
筆記試験:関係法令(共通)が免除なります。
電気工事士を取ってから受験するのが一番効率がよさそうですね。
(資格取得順番間違えましたね。)
科目免除なしで受験
前回、乙6類を取得しているので、上記の⑤に該当し、関係法令(共通)を科目免除することもできました。
が、科目免除することはやめました。
というのは、合格基準が「筆記試験において、各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上」となっているからです。
つまり、科目免除をしてしまうと、法令に関しては、「消防法令(7類)」の出題数4問で勝負することになります。
ということは、4問中2問までしか間違えることができません。
科目免除をしないと、法令は全部で10問になる(法令の共通が6問出題される)ので、こちらの方が戦い易いです。
6類の勉強をするときに法令はほぼ覚えたので、その知識が存分に発揮できます。
ほぼ0勉で、戦うことができますので、貴重な得点源に繋げることができます。(実際には、復習しましたけどね。)
(ただし、受験勉強にあまり時間が掛けられない方は科目免除をするのも手かと思います。)
勉強方法
まずは乙6を取得するときに、一番お世話になった問題集の乙7Ver.を購入しました。
正直、これだけこなしていれば、受かります。
ただ、モノクロですし、文字がびっしりなのでちょっととっつきにくいです。
特に、消防設備士の試験が、乙7が初めてという方には難しすぎるかも?
実は、最初はこれでしか勉強をしなかったのですが、いかんせんわかりにくい…。
ということで、やさしいテキストも購入することにしました。
通称、工藤本といわれるこれです。
これをさらーっと読んでから、上の問題集に取り掛かることにしました。
あと、乙6に引き続き、うた社長のYoutubeにもお世話になりました。
ただ、乙7についての解説は、乙6より少なかったですね。
それでも、うた社長の講義を聞いてから、テキスト・問題集に取り掛かった方が理解力は断然深まります。
ということで、勉強のやりかたのおすすめ順序は、
①うた社長の解説動画を見る
②工藤本のテキストをさらーっと読む
③公論出版の問題集をやりまくる!
です。
乙6に引き続き、「公論出版」の問題集は、10週しました。
受験日が、お盆明けだったので、お盆中はほぼ毎日図書館へ通い、勉強しましたね。
とはいっても、乙6で大体こんなものかな?
というあたりができていたので、乙6ほど真剣に勉強しませんでした。
(これが、このまま試験結果に反映されました。)
あとは、いつものごとく、3~4週したところで、重要ポイントや自分の弱点となる部分が見えてくるので、そこをピックアップしてワードにまとめました。
ちょっと紹介しますね。
これらは、プリントアウトして、試験の直前にも見直していました。
報告の頻度
対象 | 頻度 | 延べ面積 |
特定防火対象物※ | 1年に1回 | 1000㎡以上 |
非特定防火対象物 | 3年に1回 | 1000㎡以上で、消防長or消防署長が指定するもの |
特定防火対象物 | 特定防火対象物ではないもの |
・劇場、映画館、公会堂 ・ナイトクラブ、ダンスホール、キャバレー ・飲食店 ・百貨店・物品販売店舗 ・ホテル・旅館 ・幼稚園・保育所・養護老人ホーム・病院 ・劇場・映画館 ・公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場 | ・共同住宅 ・小学校 ・図書館 ・工場、作業場(冷凍倉庫を含む) ・映画スタジオ、テレビスタジオ、 ・倉庫 ・事務所、事務所からなる構想ビル |
用語の定義 | 説明 |
消防の用に供する設備 | 消火設備、警報設備及び避難設備、動力消防ポンプ設備 |
消火活動上必要な設備 | 排煙設備、連結散水設備 |
防火対象物の関係者 | 防火対象物の所有者、管理者、占有者 |
複合用途防火対象物 | 政令で定める2以上の用途に供される防火対象物 |
届出及び検査が必要な防火対象物 | |
特定防火対象物 (延べ面積関係ない) | カラオケボックス、旅館、病院、診療所・助産所(入院設備有り)、 老人短期入所施設・養護老人ホーム |
延べ面積が300㎡以上の特定防火対象物 | 劇場・演芸場、キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、 診療所・助産所(入院設備無し)、飲食店、百貨店、 幼稚園、保育所、特別支援学校、蒸気湯場など |
延べ面積が300㎡以上の消防(署)長指定のもの | 共同住宅、小中学校、図書館、美術館、公衆浴場、車両の停車場、神社、工場等 |
消防設備士でないとダメ | 消防設備士でなくてもOK |
・消防機関へ通用する 火災報知設備 ・漏電火災警報器 (整備のみの為着工届出は不要) | ・スプリンクラー設備 ・屋内の消火栓設備の[電源・水源・配管] ・泡消火設備の[電源]部分 ・誘導灯と非常警報設備 ・動力消防ポンプ設備 ・スプリンクラー設備の水源に水を補給するための給水管の配管 |
免状の種類 | 消防用設備 |
特類 | 特殊消防用設備等 |
第1類 | 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備又は屋外消火栓設備 |
第2類 | 泡消火設備 |
第3類 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 |
第4類 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備 |
第5類 | 金属製非難はしご、救助袋または緩降機 |
第6類 | 消火器 |
第7類 | 漏電火災警報器 |
防火対象物 | 概要 |
①高層建築物 | 高さ31mを超える |
②老人短期入所施設などの避難困難施設 (それらの用に供される部分がある複合用途防火対象物 及びそれらの用に供される部分がある地下街を含む) | 地階を除く階数が3以上、 かつ、 収容人員10人以上 |
③特定防火対象物(②に含まれるものを除く) | 地階を除く階数が3以上、かつ、 収容人員30人以上 |
④特定用途を含まない複合用途防火対象物 | 地階を除く階数が5以上、かつ、 収容人員50人以上 |
⑤地下街 | 消防長または消防署長が指定するもの |
⑥準地下街 | – |
防火対象物の別 | 延べ面積 | 契約電流容量 | ||
17 | 重要文化財等 | 全て | – | |
5 | 旅館、ホテル、寄宿舎、共同住宅 | 150㎡ 以上 | 50A超 | |
9 | 蒸気浴場、熱気浴場、公衆浴場 | – | ||
1 | 劇場、映画館、演芸場、観覧場 | 300㎡ 以上 | 50A超 | |
2 | キャバレー、遊技場、風俗店、カラオケボックス | |||
3 | 料理店、飲食店等 | |||
4 | 百貨店、物品販売店 | |||
6 | 病院、養護老人ホーム、幼稚園 | |||
12 | 工場、作業場、スタジオ | – | ||
16-2 | 地下街 | |||
7 | 小学校、中学校、高等学校、大学 | 500㎡ 以上 | ||
8 | 図書館、博物館、美術館 | |||
10 | 車両の停車場、船舶・飛行機の発着場 | |||
11 | 神社・寺院 | |||
16-イ | 特定用途がある複合用途防火対象物 | 50A超 | ||
14 | 倉庫 | 1,000㎡ 以上 | – | |
15 | 事務所、事務所ビル | 50A超 | ||
16-ロ | 特定用途がない複合用途防火対象物 | – |
物質 | 抵抗率 (10-8Ω・m) |
銀 | 1.47 |
同 | 1.55 |
金 | 5.05 |
アルミニウム | 2.50 |
タングステン | 4.9 |
白金 | 9.81 |
鉛 | 19.2 |
鉄鋼 | 10~20(室温) |
半導体 | 導体 | 反磁性体 | 強磁性体 | 絶縁体 |
ケイ素 | アルミニウム | 銅 | ニッケル | クラフト |
ゲルマニウム | 金 | 銀 | 鉄 | マイカ |
銅 | コバルト | ガラス繊維 | ||
セラミックス | ||||
フェノール樹脂 | ||||
アクリルゴム |
絶縁体 | 特徴 |
クラフト紙 | クラフトパルプから作った包装紙。 強度があるため、紙袋として広く使われる。 |
マイカ | 雲母で、古くから電気の絶縁材料として主に使われている。 |
ガラス繊維 | 溶融したガラスを糸状にしたもので、グラスファイバーともいう。 |
セラミックス | 窯業で生産される製品の総称。陶磁器やガラスなど。絶縁体。 |
フレミングの法則 | 左手の法則 | 右手の法則 |
中指 | 電流の向き | 誘導起電力の向き |
人差し指 | 磁界の向き | 磁界の向き |
親指 | 導体に働く力の向き | 導体の動く向き |
電線の配線個所と種類
絶縁線 | 電線の種類 |
・600Vビニル電線 | Ⅳ |
・600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル ・600V耐熱性ポリエチレンシースケーブル | ⅤⅤ |
配線個所 | 電線の種類 | 導体の直径 |
受信機の操作電源の配線 | Ⅳ、ⅤⅤ、JCS418A | 1.6㎜以上 |
変流器の二次側屋内配線 | Ⅳ、ⅤⅤ、JCS418A | 1.0㎜以上 |
変流器の二次側屋側又は屋外配線 | Ⅳ、ⅤⅤ、JCS418A | 1.0㎜以上 |
変流器の二次側架空配線 | Ⅳ | 2.0㎜以上の硬銅線 |
ⅤⅤ、JCS418A | 1.0㎜以上 | |
音響装置の屋内配線(60V超) | Ⅳ、 JCS418A | 1.6㎜以上 |
金属管工事に使用する金属管 | 管の肉厚・ねじれ |
ねじなし電線管 | 管の肉厚が1.2㎜で、ねじを切らずに使う |
薄鋼電線管 | 管の肉厚が1.6㎜で、ねじを切って使う |
厚鋼電線管 | 管の肉厚が2.3㎜で、ねじを切って使う |
工事 | 工具 |
金属管工事 | 金切のこ、パイプカッター、パイプベンダー、リーマ (金属管そのものを対象とした工事と考える) |
配線工事 | リングスリーブ、ワイヤーストリッパー、 (タップはじめねじのねじ立てに使用する工具で、金属管工事や 配線工事に使用することはほとんどない) |
側 | 電気の流れ |
一次側 | 電気が入ってくる方 |
二次側 | 電気が出ていく方 |
漏洩電流検出試験 | 設置工事完了時の試験 | 総合点検における試験 |
受信機の設定値 | 検出漏洩電流設定値 | 公称作動電流値(作動電流設定値) |
判定値 | 設定値の40%~105%以下 | 電流値の40%以上、110%以下 |
設置工事の種類 | 接地抵抗 | 主な用途 |
A種接地工事 | 10Ω | 高圧用または特別高圧用の機器の外箱等 |
B種接地工事 | 省略 | 変圧器二次側中性点(★) |
C種接地工事 | 10Ω以下 | 300Vを超える低圧用の機器の外箱等 |
D種接地工事 | 100Ω以下※ | 300V以下の低圧用の機器の外箱等 |
※低圧電路において、地絡を生じた場合に、0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置(漏電遮断器)を施設するときは、500Ω以下であること。
★二次側電圧が300V以下でデルタ結線の場合は、3線のうち1線を設置する。
絡 | 電気回路 |
短絡 | 電気回路中の2点間で負荷を介さずにつなげること。 |
地絡 | 電気回路と大地間で絶縁性が低下して電気が流れること。 |
区分 | 交流 | 直流 | 用途 |
低圧 | 600V以下 | 750V以下 | 一般家庭 |
高圧 | 600V超え7,000V以下 | 750V超え7,000V以下 | 中小規模工場・施設 |
特別高圧 | 7,000V超え | 7,000V超え | 大規模工場・施設 |
回路 | 電圧 |
低圧回路用 | 100V、250V、500V |
高圧回路用 | 1,000V、2,000V |
電路の使用電圧の区分 | 絶縁抵抗値 | 電路の例 | ||
対地電圧が150V以下の場合 | 0.1Ω | 単層2線式100V 単層3線式100X/200V | ||
対地電圧が150Vを超え300V以下 | 0.2Ω | 三相3線式200V | ||
300Vを超えるもの | 0.4Ω | 三相4線式400V | ||
3,000V高圧電路 | 3MΩ | – | ||
6,000V高圧電路 | 6MΩ | – |
受験
地元でで受験しましたが、78人の受験数でした。
申込書をみると、受験時間は午前の場合と午後の場合があると書いてあったので、そう受験数はその倍くらいになるのかも?
ちなみに、午後受験でしたので、暑い中移動しました…。
会場に貼りだされた座席表を見る限り、自分と同じ科目免除なしで7類を受ける方はいないようです。
おじさまが多かった気がします。
一番前の席になったので、あまり見れてないんですよ。
去年受験した、賃貸不動産経営管理士も一番前だったし、そういう星のもとに生まれたんですかね?
問題は、実技から解いていきました。
実技試験は、文章を書かないとならないので、直前まで眺めていた自分メモを忘れないうちに書き込みたかったからです。
ちなみに、受験当日の朝にちょっと眺めてみてた工藤本の問題がそのまま出ました。
基本は、公論出版の問題集をやりまくっていたので、工藤本なんて見ることが見ることがなかったのですが、受験日の朝はなんとなく工藤本が気になり眺めたんですよ。
実技の道具のページで公論出版の問題集には書かれていない道具が紹介されていて、「あー、これはノーマークだったな。」なんて思っていたら、これが出たのです。
自分の行動、グッジョブです!
筆記の方は、まぁそれなりに解答することができたので、なんだかんだで定刻より早く帰ることができました。
2回くらい見直しができるくらい、時間には余裕がありました。
帰るときは、半数以上の方がすでに帰宅していましたね。
結果
ジャスト1か月後に合格発表がありました。
消防試験センターに合格者番号が張り出され、サイトにも掲載され、合否関係なく受験者には合否の通知が来ます。
平日だったので、会社から帰宅後、サイトにて合格を確認しました。
試験結果通知書は、翌々日に届きました。
さて、試験結果通知書に記載されている自分の正答率を見てみましょう。
法令:80%(2問間違えたかな?)
基礎知識:100%(乙6につづき、今回も全問正解!)
構造・機能:86%(3問間違えたっぽいですね。)
筆記全体:86%
実技試験:75%(1/4もできてない⁉文章で減点あったのかな?1問は確実に間違えている様ですね…。)
結果的には余裕でしたが、なめてかかった分6類より正答率が下がっていますね。
ま、受かればいいのですよ、受かれば。
面倒ですが、免許証の手続きをしますかな。
(収入証紙とか購入し、簡易書留分の切手用紙しないとならないのがめんどいです。)
おーっと、10月から簡易書留も値上がりしてます!
460円でした。