どんな資格?
建物外壁の浮きや、ひびや剥離からくる内部の雨水の滞留状態を赤外線のサーモグラフィーを用いて検査・診断します。
古い建物のリフォーム時や雨漏りがしたときにどこに水が溜まっているかを検査するときに使えます。
が、資格を持っていなくても仕事はできると思います。
ただ、仕事をするときに勉強しましたよ、とアピールはできると思いますし、ADR調停人の基礎資格でもあるみたいです。。
きっかけ
次の発破技士を受けるまでに、何か取ろうかと思い、簡単に取れそうなものを探していたら、これを見つけました。
試験前に講習会があり、それを受けると合格率が高いみたいとのことだったことと、短波のX線とガンマ線は持っているので、長波の方も取るのもいいかと思い取ることにしました。
試験日は、平日でしたが有休が余っていたし、有休消化にもいいかなぁという思いもありましたね。
試験について
試験機関:(一社)街と暮らし環境再生機構:http://www.ters.or.jp/e13.html
試験日:各地域による。(東京だと、隔月にありそうです。)
受験料:13,000円(消費税込み) (1回目の試験に不合格の場合2回目以降の受験料は、消費税込8,5000円)
その他費用:30,000円程度(試験対策研修)
受験資格:なし
問題形式:主に選択式、一部記述式ありで全30問
合格基準:出題内容のうち、7割以上の点数
合格率:研修を受けると90 %程度
申込方法:願書提出(http://fos.or.jp/赤外線建物診断技能師/)
サイト:http://fos.or.jp/赤外線建物診断技能師/
勉強方法
試験対策研修がありましたので、これを受講しました。
一般社団法人街と暮らし環境再生機構
http://www.ters.or.jp/e7.html#gaiyo-kousin
平日の9:30~16:30です。
東京で受講しました。
ので、前泊です。(前日の午後から半日有給を取りました)
受講場所が池上だったので、「カプセルイン蒲田」とう所に宿泊しました。
(ホテルの都合で、下段のカプセル予約が上段にされてしまった…ので交渉し、朝食を無料で提供してもらうことで手を打ちました。)
基本的には座学です。
受け取った安いテキストに沿って、講師の方のパワーポイントを見ながらなので、眠気が襲ってきます。(笑)
ただ、講師の方が「ここは大切ですよ」というのは、逐一チェックしていきました。(基本は赤線引いてました)
夕方は外に出て、実際に赤外線サーモグラフィ機器で建物の見え方を見せてもらえます。
こんな感じももので講習会場の建物のサーモを見ました。
今は、スマホに着けて簡易的に見るものもあるそうです。
ただ、安いものはそれなりに精度になってしまうので、やはりしっかり検査するときはそれなりに\がかかるようです。
講習最後に、試験にはこういう感じのものが出題されますよ。
と紹介してくれます。
しかも、前に映し出しているパワーポイントの資料を写真に撮ってOKとのことなので、受講者はこぞって写真を取りました。
試験も、大体写真に撮ったものが理解できていれば解ける内容でしたね。
(後ろの人で、写真が撮りずらかった人やスマホを持っていな方は悲惨な気もします。)
試験
研修から1週間程度後にあります。
平日だったので、研修に引き続き有給休暇を取得して、受験しました。
(帰りの電車で、出張帰りの部長+同僚に出くわし、さらに同じ車両で近くの席でした(笑))
講習を受けた場所と同じ場所で試験だったので、道に迷わなくてよかったです。
ちなみに、近くに大きい寺(池上本門寺)があり、4月に受験でしたので、受験前に少し花見もしました。
試験は、13:30~15:30の2h
殆どが、択一問題です。
が、数問記述式問題もありました。
画像の問題があり、「どこに水が溜まっているか、またどうしてそう判断したか?」
という問いに、記述で解答しました。
講習会で、講師の方がここは大切ですよと言っていたところ中心に出されるので、しっかり聞いてしっかり復習していれば問題ないと思います。
合格後
一週間程度で結果通知が来ます。
1割程度自信がない問があったのですが、そのまま出来ていなかったようで92点でした。
全体的には、難しくない印象でしたね。
合格後は登録制ですが、認定登録料に別途2,000円必要です。
認定登録は2年更新制で、更新料は5,000円かかります。
(…がめついですね。天下り機関管轄なのでしょうがないでしょうが、ちょっとたかすぎやしませんか?)
事前に更新のお知らせが財団法人職業技能振興会から通知が来ます。
(天下り人が食いっぱくれないように定期的に集金するシステムに思えます。)
私も一度更新をしましたが、更新のお知らせに更新手続き申込書が入っているので、記入して返信します。
写真が必要になりますので、スピード写真で対応しました。
特典
2012年4月より赤外線建物診断技能師の研修を受講すれば、建築士のCPDの単位(6単位)が取得できるようになったらしいです。
が、何に役立つのか私にはわかりません(笑)
私のまとめたポイント一部紹介
赤外線診断とは
建物の外壁やタイルやモルタル仕上げ等の浮き部と健全部の熱電導の相違によって生じる
表面温度の温度差を赤外線サーモグラフィ装置によって測定し、得られた表面温度分布から
浮き部を検出する方法です。
湿式外壁の不良部(浮き部)と健全部では熱電度率の違いにより、表面温度に高低の差が出ます。不良部(浮き部)などに存在する空気層が断熱層となり、熱伝導を防げるためです。その原理を応用し外壁面の温度分布を、基準を満たした赤外線サーモグラフィで測定・解析して不良部(浮き部)の有無を調査します。
赤外線建物診断の特徴とメリット
①外壁等の測定対象物の面の温度分布を測定し、画像として見える化しで表現できる。
②非接触で測定できるので、外壁等の測定対象物から離れた場所からでも診断できる。
③離れた場所からでも測定できるので、測定対象物を広範囲で診断することもできる。
④従来の打診診断と比較し、足場等を組むことなく打診できるので費用的な負担が少ない。
赤外線建物診断技能師の目的
・赤外線診断の健全なる普及
・定期報告制度の浸透・実施における赤外線診断の活用率の向上
・物件所有者と修繕工事提供者の修繕箇所・基準の見える化の促進
・震災において建物外壁、内壁のひび割れ、崩れに対しての不安についての診断需要に応える
外壁構造と劣化の過程
伸縮の程度の違いが生じる
↓
境界部ではがれ、「浮き」の状態
↓
されに劣化し、ひびが入る
↓
ひびの部分で割れ、不安定な状態になる
↓
剥がれ落ちる
エックス線やボイラー技士(2級)なども持っているので、よかったら見てみて下さい。
他にもたくさん合格体験記を書いているので、良かったら覗いて下さい!